“Anyway”という言葉を、僕は「Have Faith Anyway.(それでもなお、信じなさい)」という詩を通して知った。
マザー・テレサが引用したことで広く知られたこの詩は、元々は、Kent M. Keith の言葉から引用されたものだ。同名の著書に収められている。
この本を読むたびに、わたしは何度も救われてきた。
人生には、実にさまざまなことが起こる。
年齢や場所に関係なく、誰もがそれぞれの揺らぎや影を胸に抱えている。
心が静かにほどける日もあれば、沈むように重くなる日もある。
山があり、谷があり、
波が打ち寄せては引いていく――
それはまるで、地球の呼吸のように、バイオリズムのように、
自然に、当たり前のように訪れる。
人生の分かれ目は、
それらの出来事と、どんな眼差しで向き合い、どんな風景として抱えていくのか
ここまで歩いてくるあいだに、いくつもの思いがけない流れに出会ってきた。
そのひとつひとつが、気づけば今の場所へとつながっていたように思う。
家族、友人、恩師。
ともにこの時代を生きてきた人たちとのめぐり合い。
そして、本や言葉を通して、
過去を生きた人たちと対話するような出会いもあった。
わたしの歩みのなかで出会ってきた
大きな「めぐり合い」を通して、何を感じてきたのか。
そのことを、あなたと分かち合いたいと思う。
きっとあなたも、
同じような思いに出会う瞬間があるはずだから。